山形県山形市の山川しみぬき店です。しみぬき、洗張り、お仕立て、紋入れ、たんす点検(たとう紙の交換、保管指導など)他、きものに関することいろいろ

しみ抜き例

| カテゴリー:しみ抜き

 

連休明け、皆さんはどうお過ごしですか。

本調子に戻られましたか(^。^)

 

私は、連休中 カミさんや子供たちが カミさんの実家に帰省していたので

ゆったりと 充実した休日を過ごしていました(o ̄∇ ̄o)♪

 

 

 

そんな、連休明け

 

しみ抜きの例を一つ

 

しみ抜きの例でBefor&Afterは よくあると思いますが

今回は、一例として 簡単に工程をご紹介します

 

急ぎの仕事で、20〜30年以上は経つシミの依頼がありました

 

シミと言うより、柄の中が茶色に変色しています

業界用語で 『黄変(おうへん)』と言います

 

(クリックすると画像が大きくなります)

 

 

今回は、お客様のご指定場所で上衽の黄変抜きです

着用すると、上衽のため目立ちますもんねーY(>_<、)Y

 

 

まず、着物の種類や染料の種類などを見て

変色を抜くだけでなく どのように直すか 

仕上がりまでのイメージを逆算しながら、様々な状況を考え仕事を進めていきます

 

 

 

適切な薬品を選び、黄変を漂白します↓

 

 

 

黄変の漂白と同時に、このように着物の地色や柄の彩色も

抜ける場合もあります↓

 

 

黄変部分以外抜けないよう

先に地色や柄に糊を置いて防染する場合もありますが

作業上 今回は防染はせず 後で 柄直しをする手順を選びました

 

 

 

できるだけ、黄変を抜き 

胡粉と言う 白い粉の材料を塗り

周りの柄の白さと違和感がないよう

バランスを見ながら白い柄に復元します

 

 

 

それから、地色や柄の抜けた色を直しをします(染色補正作業)↓

 

 

 最後に 葉の葉脈を描き直して↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 黄変抜きの仕上がりです

 

そして、お客様に

『ありがとうございましたm(_ _)m』

とお渡しすることになります。

 

古いシミの変色は、直るものもあれば、困難なものもあります。

新しいシミであれば、ほとんどのシミが取れます。

早めのお手入れを お客様に お願いしたいところです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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